松本清張の同名ベストセラー小説を映画化した、社会派推理映画の傑作。男女の心中と思われた事件の背後に潜む疑惑の影。東京駅のホームの“空白の4分間”のトリックとは?
福岡県香椎の海岸で1組の男女の遺体が発見される。男性の身元は、とある省庁の課長補佐。女性は東京の料亭の従業員で、双方が合意の上、心中したものと思われた。しかし、男性の遺留品から列車食堂の伝票が見つかり、そこに御一人様と記されていたことから、東福岡署の鳥飼刑事は心中に疑いを抱き、東京からやって来た三原警部補とともにその謎を追う。死んだ男性は、目下世間を騒がせている汚職疑惑事件の関係者のひとりだった。