高橋英樹が主演し、加藤泰が監督した松竹の時代劇。1935年から5年間の新聞連載を経て1939年に刊行され、国民的な支持を得た吉川英治の人気大衆時代小説を映画化。
作州宮本村の2人の若者、武蔵と又八は、関ヶ原の戦いに参加して辛うじて生き残る。又八は、戦場で出会った娘・朱実と仲むつまじくなり、彼女とともにどこかへ逐電。故郷の村にひとり戻った武蔵は、又八の母親の恨みを買った上、沢庵和尚に捕まって杉の大木につり下げられるが、又八のいいなずけのお通に救われる。その後武蔵は、吉岡兄弟らと対決して武者修行を重ねた末、ついに宿敵・佐々木小次郎と巌流島で決闘することになる。